神社本庁
神道
神社
現在、神社をshrineと翻訳しているが、両者の問には微妙な相違があるように思われる。それはshrineの場合、多くは其処に死者の遺骨や所持品、衣類・彫像などが収められており、中国の廟に似ているが、神社は神霊を奉祀しているのであり、その礼拝は憑代(よりしろ)を通じて行われ、施設全体も原則として自然の中に位置し、簡素・清純を旨としているからである。その憑代には多くの場合、鏡か幣が用いられており、村落内に勧請された神社や都市化現象によって市街地に位置するようになった神社の場合でも、小規模な森と参道とが保持されている。更に神社には御祭神の神格とその地に奉祀された歴史的事情、国家や地域社会との関係、及び国民の示す信仰の厚薄によって自ずからの社格が有り、社殿建築や境内地の大小にも種々の相違が見られる。